木材産業に期待が集まっています
2010年に「森林・林業再生プラン」が公表され、政府方針として“木材需要拡大”“10年後の木材自給率50%以上”が明確に示されました。さらに、「公共建築物における木材利用促進法」が施行され、木材需要拡大に向けた具体的な動きが活発化しています。
木材需要倍増を目指して
木材需要倍増の方策として、①輸入材に負けない加工体制の整備、②効率的な流通体制の整備、③新規需要の獲得に向けた木材利用の拡大など、加工・流通・利用分野の各要素における技術開発や制度整備が必要であるとともに、それらを担当する④人材の育成が重要であり、⑤消費者理解の醸成等、すなわち、最終的に木材を選択するのは消費者であることを忘れてはいけません。
産学官の真の連携が必要です
木材利用への期待が増すとともに、木材に関わる業界が果たさなければならない課題が明確になってきました。地球規模や地域の課題、行政的社会的課題への対応…今こそ、産業界と学会が一丸となって課題解決に取り組むべき時です。消費者が木材利用の有効性を正しく理解し、積極的に木材を選択できる環境、社会全体が木材を公正に利用できる環境を整備しなければなりません。
木材産業分野の社会科学が必要です
木材の生産から利用の各段階を俯瞰的に見渡し、それぞれが要求する価格、品質、量、納期における課題を解決するためのインターフェースとそれらをコーディネートする人材の育成が必要です。また、それらの基礎を支えるため、社会科学分野の新規学術領域の形成が必要です。
木材の流通・加工・利用
木材利用システム研究会では、木材産業のイノベーションによる木材需要拡大を目的として、木材産業界とアカデミアの相互理解と協調の場を築き、木材の加工・流通・利用分野の『マーケティング』『環境評価』『政策(時事情報)』などを対象とした研究、教育を行います。
当研究会の活動内容(予定を含む)
情報提供 ・拡大研究会の開催(年1~2回)
・シンポジウム、講習会の開催
・書籍出版(教科書、テキストなど)
研究活動 ・月例研究会、分科会の開催
・木材産業分野の課題抽出、調査、報告
・教育スタンダードの立案
その他 ・講演会開催および講師派遣
・教育プログラムの提供